骨粗鬆症の発生に遺伝的要因が関連するとされてきたが、サザンプトン大学(英国)での研究は胎内環境の重要性も示唆している。
『Journal of Bone and Mineral Research』 2001年9月号に掲載された研究において、
研究者らは、満期産児145例を対象として、二重エネルギーX線吸収測定法を用いて新生児の骨(塩)量(BMC)と骨密度(BMD)を測定した。
●両親の出生時体重と
●父親の身長は、
新生児の全身BMCと正の相関があった。
新生児の全身BMCおよびBMDを低下させる母親側の危険因子は、
●妊娠期間中の喫煙、
●三頭筋皮下脂肪厚の菲薄化に反映される脂肪蓄積量の減少、
●および妊娠後期の速いペースでの歩行と頻繁な力強い活動であった。
母親の痩せと速いペースでの歩行は見かけの骨密度の低下とも関連があったが、母親の喫煙、両親の出生時体重とは関連がみられなかった。
骨格の成長とミネラル化に対するこれらの影響は胎盤の重量とは無関係であったことから、その機序に胎児への栄養物の送達の欠失は絡んでいないと見られる。遺伝的要因や胎内要因が出生前の骨格発生に影響を与えるが、出生前の環境調整によって、成年期の骨粗鬆症のリスクは減少する可能性があるという。
投稿者: Dr.Michiko-Daimon|投稿日:2006年02月14日 |パーマリンク |コメント (0) |トラックバック (0)