2005年03月11日
会陰の柔軟化:アロマセラピー診療日誌N043
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ノ )_))_) ~産婦人科医がお届けする
(( ))u (u アロマセラピー診療日誌~
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/ `ー ノ、"彡 第43号 2005年1月4日 発行
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あけましておめでとうございます。
31日の大雪で道路は渋滞し、3日は帰省ラッシュのせいでしょうか、
駅前のロータリーまで車があふれていました。
大変な年末年始でした。
今年は災害の無いことを祈るばかりの年明けです。
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目 次
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診療日誌:会陰の柔軟化
分娩時の会陰損傷による後遺症の経過に関する研究
会陰を柔軟にするアロマセラピー
編集後記:会陰部のマッサージ
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分娩の柔軟化
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アロマセラピーの書籍をみると、会陰を柔軟にする処方がでてきます。
見かけることがあっても、効果があるのかどうかわからず、また確か
めようも無いので、正直なところあまり興味はありませんでした。
ところが、ふと目にした論文から、とても重要なものかもしれないと
思うようになりました。
そこで今週は会陰を柔軟にするアロマセラピーについて考えてみたい
と思います。
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分娩時の会陰損傷による後遺症の経過に関する研究
母性衛生2005,45(4),454-463
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年末に日本母性衛生学会の2005年1月号が届きました。
何気なくページをめくると、
「分娩時の会陰損傷による後遺症の経過に関する研究」
が目に留まりました。
この研究は平成13年度文部科学省科学研究費補助金基礎研究をうけて
行われた研究です。
この研究は分娩時会陰裂傷(軽度)となった症例と、会陰切開を受けた
症例を分娩後2ヶ月目までの後遺症の経過と経過の差を調査しています。
初産婦はほぼ全例会陰切開を行う病院と、なるべく会陰切開をしない
病院で会陰裂傷となった症例を比較検討しています。
会陰切開群は、母親学級で医師より「裂傷となるよりは切開したほう
が治癒状況もよく安楽である」と説明を受けているため、肯定的に
受けいれているということである。
産後の会陰裂傷の創痛や違和感は、褥婦にさまざまな生活上の支障を
きたす原因になります。
諸研究で会陰切開を受けたものより会陰裂傷のほうが与える影響は
少ないことがわかっています。裂傷群では分娩当日から翌日にかけて
創痛が有意に軽減する。会陰切開群は有意に軽減はしないといわれて
います。
結語は
●産褥早期に多くの褥婦が自覚していた尿意の低下や排尿困難感は
産褥1ヶ月の時点でほぼ解消していた。妊娠中より尿失禁のあった者は
産褥2ヶ月までに段階的に軽減した。
●生活動作の支障について、産褥1ヶ月においてほぼ消失した。
●産褥2ヶ月において、半数以上の褥婦が性生活に対する抵抗感はない
と回答したが、性交時の痛みや違和感が無いとするものは30~40%に
とどまった。
●切開及び裂傷群ともに会陰の痛み・違和感が持続する不安感は産褥
2ヶ月では軽減しなかった。
このような結果より分娩時の会陰損傷は、たとえ重度でないにしても、
褥婦の長期的心理状況に影響を与えることを示唆しており、
そのような観点から、今後は会陰の傷ができるだけ生じない方策を
検討する必要性があると考えられる。
この論文では、上記のように結論しています。
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この論文には正直なところちょっと考えさせられました。
これほど長期にわたって、患者様に苦痛を与えているとは考えもしません
でしたから。
私自身3回出産しましたが、最初の子供が逆子でした。一応経膣分娩する
べく努力はしましたが、生むことができず、帝王切開になりました。
その結果あとの2人も帝王切開で生みました。
ですから会陰切開や会陰裂傷の痛みを知りません。
自分では赤ちゃんの心音が下がったりしない限り、なるべく会陰切開は
せず、助産師に極力会陰保護に努めてもらい、なるべく切らないように
また切れないようにしています。
しかし、初産婦の場合にはまったく傷が無いとうケースは珍しく、
多少の会陰裂傷は致し方ない部分があるように思います。
私たち医師の立場からすれば、効果があったのかどうか確かめようも
無いので無視しがちですが、会陰を柔軟にするということは非常に
意義深いものだと気づかされました。
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<会陰部の柔軟化>
NARDの処方集には、出産準備のために予定日2週間前から下腹部や
背中の下方にマッサージオイルを塗布するように書いてあります。
使用する精油は、
真正ラベンダー
タラゴン
イランイラン
プチグレン
上記精油をヘーゼルナッツ油に加えています。
濃度は通常使う濃度より非常に濃いので、あくまで参考程度ということ
にしておきます。
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<会陰切開に>
同じくNARDの処方集によると
ヘリクリサム
真正ラベンダー
ゼラニウム・エジプト
ロックローズ
上記精油をローズヒップオイルと小麦胚芽油に加えています。
会陰部に1日2回塗布
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このような文献から考えてみました。
◆使用するキャリアオイルは、
ビタミン E が豊富な小麦胚芽油
ビタミン C が豊富なローズヒップオイル
◆使用する精油は
瘢痕形成作用のある
真正ラベンダー
プチグレン
ロックローズ
出産にむけて会陰の筋肉を和らげるためには鎮痙作用のある
イランイラン
タラゴン
真正ラベンダー
バジル
カモミール・ローマン
クラリセージ
ゼラニウム
精油の使用に抵抗があれば、キャリアオイルだけで会陰部を
マッサージすればよいでしょうし、好きな精油を妊娠中なので
1%濃度加えてお気に入りのアロマオイルを作成してもよい
と思います。
やっぱりラベンダーは何にでも使えて便利ですね。
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編集後記:会陰部のマッサージ
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「Mother Massage」という本には、妊娠34週になったら、小麦胚芽油で
会陰部をマッサージする方法が書いてありました。
「母と子のためのアロマセラピー」にも会陰マッサージの記載があります。
オイルはラベンダー2滴とゼラニウム1滴でスィートアーモンドオイルで
2.5%に希釈したものを使用しています。
会陰部へのマッサージは、長い歴史を通じて、さまざまな文化のもとで
行われてきたもののようです。
妊娠の最後の数週間に妊婦の母やパートナーが施すもので、分娩を楽に
して、会陰切開を回避することをめざすとかいてありました。
<マッサージ方法>
◆まず排尿をすませて膀胱をからにしておく
◆マッサージに先立って芳香浴しておくと血液循環も盛んになって、筋肉の
リラックスが促進される
◆両手の人差し指か親指と会陰部にマッサージオイルをつけてすべりやすく
する
◆指を膣の中に3~4センチ入れて会陰部を U の字の形に押す。
恥骨の方を12時、肛門を6時とすると、4時と8時の方向へ圧迫します。
「Mother Massage」によると約2分間圧迫してかるくやける様な
ちくちくした痛みを感じるまで圧迫する。
そしてUの字型にマッサージする。そうすると会陰が伸びやすくなる。
どちらの本にも似たようなことが書いてあるので、一般的に行われる
マッサージ法のようです。
傷をなるべく作らないようにして、分娩後は早期に骨盤低の体操をして
筋肉を強化することを目的としているのでしょう。
妊婦さんで会陰マッサージに興味がある方には、指導してみても
いいかなと考えるようになりました。
いままで患者様の苦痛に気づかなかったことを反省しています。
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投稿者 Dr.Michiko-Daimon : 16:19 | コメント (0) | トラックバック(0)
