☆ローズヒップ <rose hip>
学名:Rosa canina Rosa centifolia Rosa damascena
別名:Dog Rose
ローズヒップはチリとペルーにまたがるアンデス山脈に自生する野イバラの実です。冬になると新鮮な野菜や果物がなくなるヨーロッパで、冬の間に伝統的に飲まれてきたハーブティーです。
テレビなどでご存知のようにビタミンやミネラルが豊富に含まれていて、ビタミンCが豊富に(レモンの20倍といわれます)含まれているので≪ビタミンCの爆弾≫と呼ばれます。
調べてみると100gのローズヒップに1250mgのビタミンCが含まれているそうです。ただ残念なことに乾燥したり貯蔵している間にビタミンCが急速に失われてしまうという理由から、ドイツコミッションEではunapproved herbsに分類されています。同じ理由から治療目的に使用するには適さないと考えられています。
同じ理由からでしょうか、ドイツコミッションEの書籍やアメリカでマニュアルとして使用される PDR for Herbal Medicinesを調べてもほんの少ししか記載されていません。Natural Medicines comprehensive databaseで調べるとたくさんの情報がのっていました。それだけ一般には使われることが多いとうことなのかしらと思います。
妊娠中、授乳中、甲状腺機能亢進症、ストレス、外傷、熱傷、喫煙、寒冷暴露された時にはビタミンCの需要が増加します。こんなときにはローズヒップティーを飲むと良いでしょう。
貧血のある人には鉄分の吸収を促すビタミンCも一緒にとりなさいねと説明するのですが、果物に加えてローズヒップティーを飲むのも良いですよと付け加えようと思います。
<どんな時に使用するか>
風邪、インフルエンザ様の感染症、その他の感染症、ビタミンC欠乏症、発熱、消耗性疾患で免疫力が弱っている時、胃痙攣、胃酸低下症、胃粘膜の炎症をおさえて胃潰瘍を予防する、下痢、胆石、胆嚢の苦悶感、尿路の障害、浮腫、痛風、尿酸の代謝障害、関節炎、坐骨神経痛、糖尿病(末梢循環を改善し、緩下剤や利尿剤として働くのでのどの渇きを防ぎ、胸内苦悶感を軽減させる)
<安全性>
食べ物として使用する場合には問題はない
妊娠中・授乳中:食品として使用するのはかまわない、治療目的に使用するのは信頼できる十分な情報がないので不可
<作用>
◆ペクチン・クエン酸・りんご酸を含み緩下作用、利尿作用がある(利尿作用には賛否両論があるが)
◆フレッシュなローズヒップには0.5?1.7%のビタミンCが含まれる
◆ビタミンCはコラーゲン、カルニチン、ノルエピネフリン、ペプチドホルモンの合成及びチロジンの代謝に補酵素として作用する
◆ビタミンCは酸化を整復し、葉酸を活性の強いフォリン酸に転化し、炭水化物の代謝、蛋白と脂質の合成、鉄の代謝、感染に対する抵抗性を示す
抗酸化剤として作用するので、消化液の酸化物質を減少させ、脂肪の酸化を防ぎ、酸化されたDNAを減少させて蛋白質の障害を減少させる
◆症候性のビタミンC欠乏症が3?5ヶ月続くとコラーゲンの構造がこわれ、骨や血管への障害もひきおこす
◆ビタミンCはノンヘム鉄の吸収を促進する
<副作用>
嘔気、嘔吐、食道炎、胸焼け、腹痛、脱力感、ほてり、頭痛、不眠、眠気、下痢、高蓚酸尿、尿酸・蓚酸・シスチン結石を析出する、大量に使用すると深部静脈血栓、ローズヒップの粉末の吸入(生産者)はアレルギーの原因になる、痒みを引き起こすこともある
<他のハーブやサプリメントとの競合>
200mgのビタミンCは30mgの鉄分を吸収する
<薬との競合>
◆アルミニウム剤と併用するとアルミニウムの吸収が増加するが、臨床的には問題にならない
◆アスピリン:ビタミンCはアスコルブン酸の尿中への排泄を増加させ、サリチル酸の排泄を減少させるが、血中のサリチル酸が上昇するほどではない
投稿者: Dr.Michiko-Daimon|投稿日:2004年09月30日 |パーマリンク |コメント (0)